陰キャ、コミュ障、周りに馴染めないと感じる人に捧ぐ一冊【内向型を強みにする】
大人数の輪の中で話すのが苦手・・・みんながわいわい集まるような飲み会は楽しいけど疲れる・・・人前で意見を発表するの怖い・・・
そんな自分を「コミュ障」だと思ってはいないだろうか?
さらに、自分はダメな奴だとか、周りより劣っていると思い込んではいないだろうか?自分を責めて自信を失ってはいないだろうか?
ここまでこの記事を読んでくれている、そこのあなたです。
そんなネガティブな短所だと思っていたところが、実は「内向型」の人間の特徴だとしたら、どうだろう。
いままで散々自分を責めてきた要因が、一転して強みに変わるとしたら。
あなたは内向型?外向型?
こんちゃぁ、しぐのです。「内向型」「外向型」ってあんま聞きなれない言葉かもしれないですが、少なくともいろんなものが「外向き」ではない自分はこの本のタイトルに惹きつけられるものがありまして。
同じような人種の人にぜひ読んでほしくてこの記事を書いてみます。
- 大人数で話したり騒いだりするのが苦手。
- 苦手とまではいかないけど、疲れる。
- 一対一で話すのは好き
- プライベートな時間と空間が確保されないと死ぬ。
- 気づいたら常に何か妄想してる
- 話すより聞く側に回る方が多い
- 一度心を開くとめっちゃ喋る
当てはまったあなたと私はナカーマ(^ω^)
私も、大人数で話すのが苦手です。苦手というか、まともに話ができたことが、いまだかつてあっただろうか。
職場ではオフィスに何人もの人がいるので、話をしていなくても、その場にいるだけでエネルギーが消耗されていく。
帰り着いてやっと全身の緊張が解けて、そこでやっと、一日中緊張していたことに気づく。
自分が何か話すときは、自分の言葉が相手にどんな印象を与えるか、脳内でシミュレーションしてからでないと、言葉として表に出てこない。怖いから。
で、話始めるまでにかなり時間がかかる→やっと言葉としてまとまった頃にはもう次の話題に流れてる→結局ずっと黙ったままお喋りの時間終了。
・・・と複数人で話をするとだいたいこんな感じ。
私自身、ずっとこの特徴は短所だと思っていたし、自分ではどうにもできないもんで、どうにかして周りにあわせていかなきゃいけないと思っていました。正直しんどい。
しかし!そのモヤモヤした気持ちに明るい答えをくれたのがこの書籍。
「ダメだと思ってた特徴は内向型の特徴だったのか」としっくり腹に落ちます。
内向型とは何か、そして内向型をどうやって強みにすればいいかを、たくさんの事例と科学的根拠を交えつつ論理的に解説。
あるあるな事例に共感しながら一気に読めるかと思います。
内向型人間とはなにか
本書における内向型人間の特徴とは・・・
- エネルギーを自分の内側の世界から得ている
- 外からの刺激に対して敏感
- エネルギー回復のために自分一人の時間と場所が必要
- 内省する時間を必要とし、話す前に考える
- 人付き合いは狭く深く
- 話し手より聞き手に回ることの方が多い
- 無口で冷静に見られる
- 多くの場合、周囲が意見を求めなければ、口を開かない
- 邪魔されるとイライラする
わかりみが深い。
本書の中に内向型人間度をチェックする30の項目があって、自分の内向具合を知ることができるのだが、わたしは30項目中27項目あてはまるという驚異の結果。
めっちゃ内向型やーん。わかりみしかないはずだわ。
内向型、外向型を考える要素としてエネルギーと刺激に対する反応というのがあり、文中の例えがすっごくわかりやすかったので紹介します。
内向型は充電式のバッテリーに例えられるように、エネルギーを使うには、充電するための休息が必要ある。そのためには一人時間が必要だし、プライベートな空間が不可欠である。
また、内向型は外部の刺激にすぐに手一杯になってしまう。情報の処理が追い付かず、すぐキャパオーバーになってしまう。
逆に外向型はソーラーパネルに例えられる。さながらソーラーパネルが太陽の光を電気エネルギーに変えるように、外に出て人と交わることでエネルギーを生み出す。外向型の人は、内向型とは反対に、外に出て刺激を求めないと、元気がなくなってしまう。外向型は刺激を求めている。情報の処理が速く、次々と新しい刺激を欲している。
このように、内向型と外向型の違いを示しながら、それぞれの特徴がわかりやすく解説されている。自分と他者との違いを知ることは、今よりもっと心地よく生きるためのヒントになるはず。
無理に周りに合わせなくていい!
本の中でも触れられているし、生きていれば肌感覚で、みなさんなんとなくお察しかと思いますが
この世界は外向型中心にできている。
外向型の特徴が良しとされ、内向型は誤解されやすい。
現に、小学校の通信簿なんかに「友達をたくさん作りましょう」とか、「積極的に手を挙げて発言しましょう」とか書かれる。
そのような行動が評価され、逆にできない子は強制させられたり、問題があるとみなされることもある。
社会人になっても、就活のときには、やれコミュニケーション能力だ、やれリーダーシップだと、外向性がやけに重要視される。
そんな内向型が評価されにくい世の中ですが、この本では、それでも内向型の人は自分の能力に自信をもつべきだ!と背中を押してくれる。
無理に外向型の能力を身に付けようとしなくていい。
自分の強みを知って、活かすことで、十分に内向型人間も世の中に必要とされながら生きていくことができる。
自信がなくて豆腐メンタルな私に差し伸べられた救いの手・・・
とにかく、周りに合わせて体力と気力を消耗するのはもう辞めよう、と思えるし、それでいいんだと自分を許すことができるっていうのがすごく大きい。
自分が一番心地よく、なおかつ最大の力を発揮できる方法を、ステップバイステップで考えさせてくれる。
今こそ内向型の力が必要とされている
世の中が外向型中心であるとはいえ、外向型の人間だけになってしまったら、きっと世の中は回らなくなる。
内向型の人間も、この世に必要だから存在している。
それぞれが、お互いの足りない部分をカバーし合うために、違う気質を持って生まれてきたはずなのである。
この本の中で私が光を当て、論じようとしているのは、内向型の人の隠された長所と力である。外向型の人はこれまでずっと、数々の良い評価を受けてきた。私は内向型の長所を示すごとに、外向型の長所を示すということはしない。むしろ内向型の長所が、いかに外向型の限界を補えるかに焦点を合わせるつもりである。それぞれの気質は、もう一方の気質の足りない部分に力を与えるものなのだ。
「内向型を強みにする」p37より
女性の社会進出、LGBTへの理解、昔に比べて、世界はどんどん多様性が認められるようになってきていると思います。
いろんな人がいて当たり前。そんな風に世界はアップデートされてきている。
違いを知って、認め、尊重しようという風潮はこれからも速度を上げて浸透していくと思うし、そうあってほしいと思う。
だからこそ、今まで少数派で、あまり日の目を見なかった内向型の人が、今こそこれまで以上に力を発揮できるようになるんじゃないか。
少し、考えが飛躍しすぎかもしれないけど、少数派であるということは、それだけ、一人一人が大きな力を秘めているという可能性も考えられなくはないんじゃないか??
マイナー万歳。みんなが持ってない思考回路を持ってるなんてすごいじゃないか。
一人でもくもく悩んで苦しいときも多いとは思うけど、そんなマイナーな自分をちょっと誇りに思ってもいいんじゃないか??
世の内向型の皆々様方、自分の価値を再認識するための一助として、ぜひこの本を手に取って読んでみてほしい。